2006年01月27日

安藤忠雄さん「都市の中で自然と共存」

しばらく読まずにためてしまっていた新聞を片付けていたら、
こんなタイトルの記事を発見しました。
ちょうど昨日の二番町ガーデンの話と重なったので、ご紹介します。

建築家の安藤忠雄さんが、2月に完成する表参道ヒルズについて語ったもの。

今までの雰囲気を壊さないよう、
表参道のけやき並木を越えない高さで建てたとのこと。
屋上には樹木を植えて、並木と明治神宮まで緑がつながるそうです。

「ここは低層のアパートに人が住んできた場所。
 人々の心の中にある都市にまつわる記憶は、
 もっと大切にされなければならない。」

並木と共にうけつがれてきた都市の風景を
次の時代にバトンタッチできる建物にしたかった、
と安藤さんは語っています。

表参道ヒルズといえば、あの有名な同潤会青山アパート跡地。
つたがからまり、ひっそりと風景になじんでいた
なんとも言えない懐かしさを感じさせる、あの建物。

取り壊されると聞いた時は、とてもショックでした。
東京の中で私の好きな風景が、また一つ減ってしまう、と
なんとも寂しくなったものです。

古いものを壊す。新しいものを作る。
そう聞くと、なんとなく
今までのものは完全に失われてしまい
まったく新しいものを押しつけられるのではないか、
そんな不安にかられます。

温故知新。
よく聞くことわざですが、やはり
昔からあるその物や人、場所ならではの良いものを
生かしつつ活かしつつ
新しい要素を加えて新たな魅力を引き出していく
というのは
とても大事なことなんじゃないか、と思います。

そんなことを考えていると
コンサルタントの友達が、前に言っていた言葉を
ふっと思い出します。

「自分の仕事には、
 シフト
 という言葉がしっくりくる。」

企業の革新、変革、既存の破壊、ゼロからのやり直し。
コンサルタントという職業を聞くと、
なんとなくそんなイメージをもちます。
でも、実際そんな事ではうまくいかない。

人間はそんなに単純じゃない。
すぐに変わろうと無理をしたって
空虚、虚構、しか生まれない。

今まであったものをベースにして、
より良い方向へと少しずつシフトしていかなければ
本当に変化していく事はできない。

恐らくそれはとても地味で、根気のいる作業だと思います。
時として、奇抜なものを思いつくよりも労力のいる事でしょう。
でも、それでも
クライアントに本当に変わってほしいから
友達は頑張り続けているのだと思います。

都市づくりも同じこと。
新しいビルを建てて、新しいお店を入れれば良いわけではない。
きちんとした理念をもって、
川や海や古い建物、
古くからある日本の姿を、空気を壊さずに
新しい魅力を引き出していく事ができれば、
こんなに素敵なところはないと思うのです。

安藤さんは私たちに、力強く語りかけます。

「古来、自然と共に生きてきた遺伝子を呼び覚まし、
 都市の中で自然と共存して美しく暮らす姿を
 日本の風景としてアピールしなければならないと思います」

自然との共存。
日本の素晴らしさ、新たな魅力。
美しい空間、空気、雰囲気、風景。
私も、小さなところからでいいから
そういうものを作り出していけるといいな、と思います。

たとえば花や、和菓子から。
posted by あんどうみちこ at 10:24| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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残そう!街の記憶(焼津旧港)
Excerpt: 先日、NHKで安藤忠雄さんが「表参道ヒルズ」の紹介をしていた。 その中でとても興味を引いたのが、となりに残された同潤会の建物だった。 解体時再利用できる材料はとことん残して、一部の建物が復元されたのだ..
Weblog: 顔晴れウーマン
Tracked: 2006-01-30 14:09
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